糸のお話〜その1 出会い〜
小毬は手毬と何が違うのか。
今日はそのお話の始まりを書きたいと思います。
HONDA SILK WORKSさんの工房にて
2015年の夏に、当時秩父に工房を構えていたHONDA SILK WORKSさん夫妻の工房に遊びに行きました。
HONDA SILK WORKSさんは、お蚕から自分達で育てた絹糸を、手紡ぎ、草木染め、手織りをして布を制作している方々(現在京都にてお勉強中です)。
秩父は元々、お蚕さんの産地。二人が住んでいた古民家も、住居の2階部分がお蚕さん専用で、夏はシャリシャリとお蚕が桑の葉を食べる音が聞こえて来たそうです。
私は元々、古き良きものが大好き。
昔の日本人の暮らしそのものを体現しているHONDA SILK WORKSさんの工房と人柄は、居るだけで心地よく毎回話が尽きません。
キビソのリユース
さて、そんな工房の片隅に、糸にならないキビソという真綿がありました。
(※お蚕さんが始めに吐く糸で綿のようで製品にはならないのです)
「これで何か作って見て」
そんな話になり、袋いっぱいのキビソを持って帰りました。
二人が大事に育てた糸(キビソ)をもう一度美しい何かに!
そう思いながら、過ごしている内に時折目にしていた「手毬」が思い浮かびました。
「キビソで手毬を作ってみようかな」
しかしキビソだけでは、真っ白のボールになってしまうので、HONDA SILK WORKSさんに電話したところ。
「織物の残り糸も使い道がない」
との事で、送ってもらいました。
そして、作った初めての作品です(土台 藍染)。
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